退職前の引継ぎが進まない…|後任が新人だった職場で起きていたこと【体験談】

退職前に引き継ぎが進まず違和感を感じた体験談のアイキャッチ画像 働き方

退職の意思を伝えたとき、私はどこかで思っていました。

「もう決めたことだし、あとは淡々と進むんだろうな」と。

でも実際は、そんなに単純ではありませんでした。

今回は、退職前の引継ぎで起きていたことについて書きます。

仕事内容そのものではなく、

その過程で見えてきた「構造の違和感」の話です。

退職を決めるまでの迷いについては第1話に、

上司へ伝えた日のことは第2話で書きました。


そして今回は、その続き。

▶ 第1話:限界じゃないのに退職を決めた理由|40代ワーママが3年迷って出した答え

▶ 第2話:退職はいつ伝える?上司への切り出し方と退職届提出までの流れ【体験談】

退職を伝えたのに、何も動かない

退職の意思を伝えた時点では、十分に時間があると思っていました。

だから引継ぎも、計画的に進むものだと信じていたのです。

でも実際は、驚くほど何も動きませんでした。

上司から具体的な話は出ない。

誰に何を渡すのかも決まらない。

同僚にも共有されない。

職場は、いつも通り。

退職が決まった私の時間だけが先に進み、会社の時間は止まっているような感覚でした。

退職の引継ぎは、必ずしも計画通りに進むとは限らない。

その現実を、私はここで初めて知りました。

動き出したのは、退職直前

意思表示から退職日までは、決して短くありませんでした。

引継ぎ期間も考慮して、早めに伝えたつもりです。

それなのに、実際に具体的に動き出したのは退職日のかなり直前。

余裕があるはずだったのに

気づけば、引継ぎに使える時間は限られていました。

焦りというより、理解が追いつかない感覚。

“時間があった”のではなく、

“時間が使われなかった”のだと、そのとき気づきました。

後任は、“ゼロから“のスタート

さらに違和感が大きくなったのは、後任の存在でした。

後任は、元々一緒に働いていた同僚ではなく、新たに募集して採用された方。

つまり、業務をゼロから覚える立場です。

その方の能力や人柄の問題ではありません。

むしろ誠実で、覚える姿勢もある方でした。

でも私は思いました。

「この状況で全部を引継ぐのは、きつくない?」

引継ぎとは、本来、現場を知っている人同士で少しずつ移していくものだと思っていました。

それが、新しく入った人に一気に渡される。

そこに、大きなズレを感じました。

見えてきたのは、“構造”の問題

引継ぎが始まって見えてきたのは、仕事の量よりも構造の問題でした。

実は後任の方は、私とは雇用形態の違う立場の方でした。

“正社員が担っていた仕事”が、そのまま別の立場の人へ渡っていく。

雇用形態に優劣があるわけではありません。

ただ、役割設計が曖昧なまま回っていたのだと気づいたのです。

「正社員とは何だったのだろう」

その問いは、私の中で何度も浮かびました。

引継ぎが進まないのは、誰かが怠けているからではない。

最初から仕組みが整っていなかったのだと、ようやく理解しました。

違和感に気づいていたのは、当事者だけ

驚いたのは、後任の方も違和感を抱いていたことです。

「これ…本当に私が引き継ぐ内容なんでしょうか」

言葉に出さなくても、その空気は伝わりました。

でもその違和感が周囲に共有されることはありませんでした。

上司も、同僚も、何事もないように進めていく。

違和感に気づいていたのは、当事者だけでした。

それでも最後に決めたこと

辞めると決めたとき、私はこう思っていました。

「辞めるときは、きちんと残さなければ」

長く勤めてきた会社です。

でも、引継ぎが進むにつれて気づきました。

誠実であろうとするほど、その誠実さが会社の課題を覆い隠してしまうこともある。

頑張って整えれば整えるほど、「この形でも回る」という前例をつくってしまう。

そこで私は決めました。

完璧に引継ぐことは目指さない。

でも、必要なものは残す。

全部を背負うのはやめよう。

会社の構造まで、自分が抱え込む必要はない。

そう思えたとき、

引継ぎは“義務”ではなく“区切り”になりました。

💡今回の気づき

  • 退職を伝えても、すぐに引継ぎが進むとは限らない
  • 引継ぎが滞る背景には、個人ではどうにもならない構造がある
  • 完璧を目指さなくてもいい
  • 「必要なものを残す」だけで十分

あの頃はただ居心地が悪くて、「早くこの時間が終わればいい」と思っていました。

その気持ちを抱えたまま、私は最終出社の日を迎えます。

▶ 第1話:限界じゃないのに退職を決めた理由|40代ワーママが3年迷って出した答え

▶ 第2話:退職はいつ伝える?上司への切り出し方と退職届提出までの流れ【体験談】

次回(第4話)は最終出社日のことについて書きます。

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