時短勤務は優遇されすぎ?そう見える裏側で起きていること

時短勤務は優遇されすぎ?そう見える理由と実際の負担を解説 働き方

「時短勤務って、なんだか優遇されすぎじゃない?」

そんなふうに感じたことがある人もいるかもしれません。

働く時間が短いのに正社員。

遅く来て、早く帰れる。

ときには急に休むこともある。

そういった場面だけを見ると、「いいな」「ラクそうだな」と感じてしまうのも、無理はないと思います。

でも実際に時短勤務をしていた立場からすると、その見え方とは少し違う現実がありました。

この記事では、「なぜそう見えるのか」という表面的な話だけでなく、その裏側で起きていることや、当事者が感じていた負担についてお伝えします。

少しだけ視点を変えて見てもらえたらうれしいです。

※本記事は、時短勤務をしていた一個人の経験をもとに書いています。

時短勤務は迷惑だと思われる理由

  • 勤務時間が短い分、周りにしわ寄せがきているように見える
  • 責任のある仕事をしていないように見える
  • 急な休みや早退が目立つように感じる
  • それでも正社員であることに違和感を覚える人もいる

こうした理由から、「時短勤務は迷惑」と感じる人がいるのも無理はありません。

時短勤務が「迷惑」と思われる理由や、実際の職場のリアルはこちらでも詳しく書いています。

▶︎ 時短勤務は迷惑?やめてほしいと思われる理由とワーママのリアルな本音

でも、実際にその立場になってみると、見え方は少し違っていました。

優遇に見える部分は、悩みでもある

責任ある仕事を任せてもらえない苦しさ

時短勤務になると、「あの人は時間が短いから」と自然に線を引かれることがあります。

重要案件から外される。

長期プロジェクトに入れてもらえない。

でも、それは「やりたくない」わけではありません。

むしろ逆で、

本当はもっと仕事をしたい。

責任ある仕事を任せてほしい。

でも、もし急に保育園から呼び出しがあったら。

途中で抜けることになったら。

そう思うと、自分から手を挙げにくくなるのです。

自分が不在になったときの影響を考えて、あえて重要な役割から一歩引いてしまうこともありました。

周りにできるだけ迷惑をかけたくない

その気持ちが、いつも先に立ちました。

その結果、「責任ある仕事をしていないように見える」状態になってしまうこともあります。

急な早退や遅刻は“好きで”しているわけじゃない

小さい子どもがいる家庭では、朝の遅刻や急な呼び出しによる早退は珍しくありません。

それは時短勤務に限らず、フルタイムで働いている人にも起こることです。

わが家の場合、特に多かったのは朝の遅刻でした。

子どものぐずりなどで思うように動けず、時間通りに出発できないこともあります。

夫は普段どおり出勤しますが、残された私は、多少ぐずっている日でも様子を見ながら保育園に送り届けてから出社しなければなりません。

結果的に遅れてしまうこともありましたが、遅刻したくてしているわけではありません。

それでも、「また遅刻か」と思われているのではないかと気にしてしまうこともありました。

また、早退についても同じように感じていました。

一般的に、保育園の呼び出しには妻側が対応することが多いと感じています。


兄弟姉妹がいればなおさら、体調不良が続いて早退が重なることもあります。

そうした出来事が続くことで、「時短勤務の人=遅れる・早く帰る」という印象だけが強く残ってしまうこともあります。

職場や仕事内容にもよりますが、時短勤務の人の仕事を周りがフォローする場面もあると思います。

そのため、「負担が偏っている」と感じる人がいるのも無理はありません。

ただ、私の場合は少し違っていました。

遅刻する連絡を入れても、「来るならいいよね」という空気のため、出社すると机の上には書類が山になっていることもありました。

早退するときも、最低限の対応はしてくれますが、基本的に自分の仕事は翌日に持ち越しです。

代わりにやってくれるわけではないので、周りに負担をかけているというよりは、自分の中で何とか調整している感覚に近かったと思います。

時短勤務の私が一番最後になる日

私の会社にはフレックス制度がありました。

同じ事務所の人が少ないため、半休や早退が重なると、時短勤務をしている私が一番最後になる日もありました。

そんな日に限って、問い合わせやトラブルの連絡が入り、定時で帰れないことも少なくありませんでした。

「時短勤務とは何だろう」と感じた瞬間でした。

というのも、私の会社では時短勤務の場合、本来の定時までの時間は給料が発生しません。
(残業した分については残業代がつきます)

トラブルを残したまま帰るのは気が引けて、結果的にサービス残業のような時間が発生することもありました。

そんな状況でも、半休や早退をした同僚がそのことを知ることはありません。

「時短勤務=負担が軽い」と見られがちですが、実際には見えないところで負担が発生していることもあります。

働く時間が短い=給料も賞与も減っている

勤務時間短い=ラクだよね

そう思っていませんか?

でも、時短勤務は当然ながら給与も減ります。

賞与も減ります。

その事実は、あまり認識されていない気がします。

収入はしっかり減っていても、正社員であることには変わりありません。

そのため、求められる責任が大きくは変わるわけでもありません

“ラクそうに見える”部分には、それなりの代償もあるということです。

一番つらかったのは「評価されない」こと

正直、これがいちばんこたえました。

私の場合、時短勤務をしていても仕事量はほとんど変わりませんでした。

産休・育休に入る前と同じ仕事内容で、むしろ増えたと感じることもありました。

そのため、限られた時間の中で効率よくこなすことを考え、常にフルスピードでした。

でも、評価はつきにくい。

「フルタイムじゃないから」

その一言で、見えない壁ができる。

短時間で同じ量、あるいはそれ以上の仕事をしていても、評価にはつながらない。

制度はありがたいはずなのに、頑張っても報われないような感覚が残ることもありました。

それでも時短勤務を選んだ理由

それでも私は、時短勤務を選びました。

わが家は、両親のサポートを頼れる環境ではなく、夫婦だけでやっていくしかありませんでした。

家族との時間を守りたかった。

自分の体力にも限界があった。

あのときの私には、それが最善の選択でした。

制度そのものが悪いわけではありません。

本当に救われた部分もあります。

時短勤務を選んだあとのリアルな本音はこちら

制度は敵じゃない。でも、誤解はつらい

時短勤務は「ラクをする制度」ではありません。

それぞれが、仕事と家庭の間で折り合いをつけながら選んでいる働き方です。

優遇されているように見えるかもしれない。

でも、その裏には葛藤や迷い、申し訳なさがあります。

「時短勤務ってラクでいいよね」と感じる場面があるのも無理はありませんが、その裏側にある事情は、なかなか外からは見えにくいものだと思います。

退職した今でも、このことを書きたかった理由

私はもう、その会社を退職しています。

今さら、と思われるかもしれません。

それでも、このことは残しておきたいと思いました。

時短勤務そのものが原因で辞めたわけではありませんが、積み重なったモヤモヤのひとつではありました。

制度はあっても、評価は変わらない。

収入は減る。

理解されにくいまま、気を遣い続ける。

「ありがたい制度」のはずなのに、心のどこかでずっと消耗していました。

退職した今だからこそ、少し冷静に振り返ることができます。

あのとき感じていた違和感は、少なくとも私にとっては、わがままではなかったのだと思います。

この文章は、誰かを責めるためではありません。

ただ、

時短勤務=ラク

という単純な話ではないことを、残しておきたかったのです。


もちろん、職場でしわ寄せを感じている人がいることも事実だと思います。

見えている部分だけではわからないこともある、ということが少しでも伝わっていたらうれしいです。

そうしたさまざまな感情が積み重なり、後に働き方を見直すきっかけにもなりました。

退職を考えたときの話はこちら

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